26歳、派遣会社に登録しています。
私は、自分ではいうのもなんなんですが、なんの取り柄もありません。
だから、付き合ったりいい感じになる男性はそれなりにいるのですが、私が思っていたような女性じゃないと気づかれてしまうと、容赦なく別れを告げられて、私がどれだけその人のことを、好きで結婚したいと思い始めていても繋ぎ止めておくことができません。
この年齢になるまでに何回も転職をしてきて、どの職でも特に身に付けることができず、結局何がしたいのかすらよくわからなくて、派遣で数ヶ月単位でいろんな仕事をしています。
でも、そこでも、やっぱり足手まといというか、要領が悪くて迷惑をかけてしまったりで、契約更新もなく次の無難な職場に異動になります。
資格とかも取ろうと頑張った時期もあるんですが、ギリギリ不合格、三級程度までしか取得できないので履歴書に書くことすらできません。
男性に対しても自分では尽くしているつもりなんですが、飯マズ、片付け下手、胃袋を掴むこともできません。
私は必要とされていると感じると結構誰のことでも好きになれるほうなので、誰でもいいからかたっぱしから私のことをいいと思ってくれるまで、出会いを続けようと思ったんです。
だから、PCMAXに登録しました。PCMAXなら、普通に出会うより回転率がいいです。
もし、初対面で相手から拒否されたとしても、また次の人がいます。
なんの取り柄もないけど、なんとなく30までには結婚したかったし、子どもも産みたかった、それくらいの普通の幸せは掴みたいと思っていました。
メールの段階ではやりとりも楽しくて、何人かと平行してやりとりできました。
相手の人も26歳の私に優しくしてくれるし、会いたいとも言ってくれました。だから、順番に会っていきましたが、写真と違うねとはっきりと言われたり、待ち合わせ場所にこない人もいました。
でも、私はあきらめませんでした。
相手の方からメールをくれた場合、私の方にも選ぶ権利はあるんですが、ちょっとなぁと思う人とも積極的に会うことにしたんです。
待ち合わせて、間違えたぁ!と思うこともありました。一緒に食事をしていて食べ方が生理的に無理な人だったときだけは、途中でお手洗いに立つふりをして帰ったこともあります。
でも、そうやって出会いを繰り返しているうちに、今の男性と知り合ったんです。
その男性は40歳で、コンピューター技師、彼の方からメールをくれました。
小太りな感じで、タイプではなかったんですが、でも優しそうな雰囲気だし、一度は会ってみようと待ち合わせてみることにしました。
私はおじさんといえば、寺島進さんが好きなのですが、その人は彦まろさんに似ていました。
私も人のことは言えないのですが、やっぱり初対面の時には、今日も、今日だけの人に出合ってしまったと思いました。
でも、食事をしていて感じたのは、ものすごく優しいということでした。
私は先にも書いたように、女性としては、魅力的ではないのを自覚していて、彼のようにコンピューター技師などという高尚な仕事の話などはちんぷんかんぷんで、まずカタカナの理解すらできませんでしたが、彼はバカにすることもなく一生懸命説明しようとしてくれて、私としっかりと、向き合ってくれることにちょっとじーんとしました。
あと、食事の仕方がとても上品で、店の人にも低姿勢で交換が持てました。
きっと、この人は誰に対しても偉ぶらずに親切にするんだろうなと思うと、ちょっとだけいいな、と思えたんです。
頭がいい人の中には自分が一番だと思って人を見下した態度をとる人がいますが、彼からはそういうのが微塵も感じられず、私は思いきって彼に、女性には女性らしさとか、料理とか、どういったものを求めたりします?と聞いてみたんです。
何も持っていない私は、何かひとつでもこうだと言われてしまったら、この人のことも諦めようかという思いでした。
でも彼は、40歳まで独身で、大抵のことは自分でこなしてきたので、今さら何かを人に求めることはしたくないけど、できれば自分の子どもを持ちたいと考えて、それだけは一人でできないから、一緒に子どもを育ててくれるような女性と出会いたいと思っていると言ったんです。
子どもが好きなんですか?と、聞くと、大好きです!でも、今からじゃ難しいかもしれないなと最近は思っていますと笑っていました。
イクメンになれそうだな、とふっと、彼と私と、まだいない未来の子どもとが一緒に並んで歩いている風景を想像してしまいました。
初対面で、しかもタイプではない年上の男性相手にこんな想像をするなんてはじめてでした。
子どもは好きですか?と、聞かれて、もう、ぶっちゃけてしまえ!と思いきって、子どもが、好きかどうかは正直にいうとわからないけど、子どもは産みたいし、一緒に育ててくれるような人を探したいと思ってますというと、正直ですね、と言われました。
彼は、帰り際に、また会ってほしいと言ってくれて、私もそう、思いました。
まだまだ始まってもいないような出会いですが、これまでの出会いとはちょっとだけ違う気がします。